切らない脂肪吸引と切る脂肪吸引のリバウンドを徹底比較
結論から言えば、切らない脂肪吸引であろうが切る脂肪吸引であろうが、施術を受けた部位はリバウンドしにくくなります。ただし、施術を受けていない部位があることを忘れないでください。施術を受けていない部位の脂肪細胞の数は、今まで通り変わらないのです。それがどういうことを意味するのかを、以下でしっかりと理解しておきましょう。
切らない脂肪吸引のリバウンド
切らない脂肪吸引を受けた後、その部位はリバウンドしにくくなります。
切らない脂肪吸引にはライポソニックスやゼルティック、ウルセラアクセントなど様々な施術法がありますが、それらのほとんどは、超音波やレーザーなど、何らかの方法によって脂肪細胞を破壊する施術。破壊された脂肪細胞が再生することはありません。
脂肪細胞の数は最初から決まっています。施術によって脂肪細胞が破壊されれば、その絶対数が減ることになるため、太る要因もそれだけ減るということになります。
ただし、体全体のすべての脂肪細胞を除去するわけではないので、暴飲暴食などの不摂生を繰り返すと、体に残った脂肪細胞に脂肪が蓄えられていきます。その結果、脂肪細胞が残っているだけ部分が太り、脂肪細胞が破壊された部分は太りにくいといった、不可思議な状態に陥ることがあります。脂肪吸引を行なったある男性の例では、施術後に暴飲暴食を繰り返した結果、胸に残っていた脂肪細胞が成長して乳房が形成されたということもあります。
切らない脂肪吸引はリバウンドしにくい施術ですが、脂肪吸引をしたからと言って安心し暴飲暴食を繰り返していると、施術を受けていない部分が太ってくる可能性があるので注意しなければなりません。
切る脂肪吸引のリバウンド
切る脂肪吸引を受けた部位については、リバウンドがしにくくなります。
切る脂肪吸引は、切らない脂肪吸引と同じように超音波やレーザーなどを使って脂肪細胞を破壊します。破壊された脂肪細胞は再生しないため、脂肪細胞の量が減った分だけリバウンドはしにくくなる、ということです。
ただし切る脂肪吸引の場合でも、やはり施術後に暴飲暴食をしてしまうとリバウンドする恐れがあることは十分理解しておきましょう。しかも、施術を受けた部位は太りにくくなり、施術を受けていない部分は太りやすくなるため、リバウンドをしてしまうと、いびつな太り方となります。
脂肪吸引をしたことに安心して、カロリーの摂りすぎや炭水化物・脂肪分の摂りすぎ、間食や夜食などの不摂生が習慣になると、体内に増えた体脂肪は、脂肪細胞を探して体中のいたるところに蓄えられます。特に内臓には脂肪がたまりやすくなると言われています(脂肪肝など)。内臓脂肪は様々な病気の一因として指摘されているため、脂肪吸引をした後は特に暴飲暴食に気を付けなければなりません。
もちろん、ダイエットのように食事を過剰に制限する必要はありません。暴飲暴食を避け、なおかつ定期的な筋力トレーニングで基礎代謝を上げておけば、リバウンドを含めた様々なリスクを回避することができるでしょう。
そもそもリバウンドとは何か?
リバウンドを直訳すると「跳ね返り」。この言葉の意味に関連させて、痩身の世界では、一度痩せてからまた元の体重に戻ることをリバウンドと言います。リバウンドが著しいと、元の体重を超えてしまうことすらあります。
ところで、食事制限によるダイエットをした後にリバウンドが起こりやすいことは知られていますが、脂肪吸引を受けた後でも、場合によってはリバウンドの恐れがあるので要注意。両者のリバウンドのメカニズムを、それぞれ詳しくみていきましょう。
- 食事制限におけるリバウンドのメカニズム
- 脂肪吸引におけるリバウンドのメカニズム
食事制限におけるリバウンドには、2つのメカニズムが働いています。1つ目がホメオスタシスと言われる人体の自律的な働き、2つ目がレプチンというホルモンの分泌量低下です。
・ホメオスタシス
ホメオスタシスとは、エネルギーの吸収率を上げたり、消費エネルギーを節約したりする体の自律的な働きのこと。食事制限を続けている過程で体が「これ以上の食事制限は危険」と感知したとき、ホメオスタシスが発動されます。
食事制限によるダイエットを始めると、最初の数日は順調に体重が落ちるものの、しばらくすると体重がなかなか落ちにくくなります。いわゆる停滞期と呼ばれる期間ですが、これがホメオスタシスが発動されている状態です。
・レプチン
レプチンとは、脂肪細胞から分泌されるホルモンの一種。食事から摂取したエネルギーが脂肪細胞に行き渡ると、脂肪細胞はレプチンを分泌して脳の視床下部へと満腹信号を送ります。
ところが食事制限を続けていると、レプチンの分泌量が減少して満腹感を得られにくくなります。食事の量を元に戻せばレプチンの分泌量も元に戻るのですが、元に戻るまでに要する期間は約1ヶ月。この1ヶ月間は満腹感が得られにくい状態が続くので、つい食べ過ぎてしまいリバウンドへとつながってしまいます。
体内にはたくさんの脂肪細胞が存在しています。肥満の原因は、それら脂肪細胞の膨張。脂肪吸引を受けると脂肪細胞の数が減るので、理論的にはリバウンドしにくい体になります。
ただし脂肪吸引をしたとは言え、油断して過食や運動不足が蓄積してしまうと、やがて体に残された脂肪細胞は肥大化。結果、せっかく脂肪吸引をしたのにリバウンドしてしまう、ということにもなってしまいます。
また脂肪細胞は、肥大化する過程で細胞分裂を起こし、徐々に増殖していくことが知られています。脂肪細胞が増殖するということは、それだけ脂肪を蓄える器の数も増えるということなので、加速度的にリバウンドが進行していく可能性があるでしょう。
食事制限によるダイエットは、人間の体のシステム上、どうしてもリバウンドにつながる可能性が高くなります。リバウンドしないためのダイエットとしては、食事を適量に抑えつつウォーキングなどの有酸素運動を継続することが大切でしょう。
一方、脂肪吸引におけるリバウンドの原因は、単純に過食と運動不足。脂肪吸引を受ける前に比べれば、脂肪吸引後は太りにくい体質になっていることは確かですが、「脂肪吸引を受けたからリバウンドしない」との思い込みは誤解です。脂肪吸引後の理想的な体型をキープするためには、一定の努力も必要ということです。
脂肪吸引後もリバウンドする人の傾向
脂肪吸引後はリバウンドしにくくなることで知られていますが、リバウンドしてしまい元の体形に戻ってしまったという人もいるようです。リバウンドを防ぐためには、食生活や生活習慣を今一度見直してみる必要があります。
以下のような傾向がある人は、脂肪吸引を行った後リバウンドしてしまう可能性があります。
- 暴飲暴食の習慣がある
- 栄養バランスの偏った食生活を送っている
- 間食が多い
- 夜中に食事を取ってしまう
- 体を動かすことが少ない
- 筋肉が少ない
これらに当てはまる人は、リバウンドしてしまうリスクが高いと言えます。
リバウンド防ぐためにも、規律正しい生活習慣を意識し、スリムになった身体を維持していくように頑張りましょう。複数当てはまる場合ですと、一度にすべてを見直すことは難しいので、一つ一つ自分ができそうな項目から改善をしていくことをオススメします。
効果を維持するための食習慣とは
食習慣を普段から意識している人は、脂肪吸引後もリバウンドをする可能性は低いですが、乱れた食習慣を送っていた人は、一度食習慣を見直してみましょう。
脂肪吸引の効果を維持していくために、以下の項目を意識してみてください。
- タンパク質を積極的に摂る
- 野菜も積極的に摂る
- 炭水化物をいつもより減らす
タンパク質は血液や内臓を作り出したり、傷ついた細胞を修復する働きをしています。脂肪吸引後の身体は、傷ついた細胞を修復しようとしますので、積極的にタンパク質を摂ると良いでしょう。ビタミン類が多く含まれている食材を一緒に食べると尚よいです。
お肉だけではなく野菜もたくさん食べるようにしましょう。緑黄色野菜はビタミンやミネラルが豊富なため、栄養のバランスを考えると必要な食材と言えます。また、なるべく野菜ジュースなどではなく、生野菜を食べることで質の高い栄養素を摂取することができます。
ご飯やパンなどの主食に含まれている炭水化物。摂取しすぎるとリバウンドの原因になってしまいます。例えば、ご飯の量をいつもの半分にしたり、低糖質のパンを食べることを意識することで、リバウンドのリスクを減らすことにつながります。
これらに当てはまる人は、リバウンドしてしまうリスクが高いと言えます。
リバウンド防ぐためにも、規律正しい生活習慣を意識し、スリムになった身体を維持していくように頑張りましょう。複数当てはまる場合ですと、一度にすべてを見直すことは難しいので、一つ一つ自分ができそうな項目から改善をしていくことをオススメします。
脂肪吸引のリバウンドを回避するための運動
理想的な体型を作り上げる、またはキープする場合、もっとも現実的かつ有効とされる方法がウォーキングなどの有酸素運動。ところが脂肪吸引後のリバウンドを防ぐための運動は、有酸素運動よりも無酸素運動のほうが有効とされています。
ちなみに有酸素運動とは、普段通りの呼吸を維持しながらできる運動のこと。ウォーキングやサイクリングなどがその代表です。一方で無酸素運動とは、一時的に呼吸を止めて行なう運動のこと。筋トレや短距離走などがその代表です。
脂肪吸引後の体型をキープするためには、特に筋トレを通じた基礎代謝のアップが効果的。施術から1ヶ月ほど経過したら、ぜひ筋トレを毎日の習慣にしていきましょう。
- 脂肪吸引後の筋トレ
筋肉の量を増やして基礎代謝が上がれば、それだけ太りにくい体質となります。基礎代謝の活動量は全身の筋肉の総量に比例するため、効率的に基礎代謝を上げるためには、なるべく大きな筋肉組織を鍛えることが有効です。
第一におすすめしたい筋トレは、太ももを鍛えるスクワット。体中の筋肉組織の中でも、太ももは非常に大きな筋肉組織の一つ。定期的にスクワットで太ももの筋肉を鍛えていくことで、効率的に基礎代謝をアップさせることができるでしょう。
太もも以外にも、腹筋や胸筋、背筋などの大きな筋肉組織があります。これらの筋肉を優先的に鍛えることで、リバウンドのしにくい体質を作り上げていってください。